久野耳鼻咽喉科クリニック|日曜診療|カラフルタウン岐阜1F

岐阜県岐阜市のカラフルタウン岐阜にある、久野耳鼻咽喉科クリニックです。 日曜診療、祝日診療を行っています。赤ちゃんからお年寄りまで、気軽にかかれる身近な耳鼻科です。花粉症・慢性鼻炎に対するレーザー治療も行っています。

耳のつまり(耳閉感)について

皆さんこんにちは、院長の久野です。
今回は耳のつまり(耳閉感)についてお話させて頂きます。
皆さんもたまに生じても、すぐに治って様子見る事が多いと思います。
すぐに治るものは、ほとんどの場合問題ないです。
一時的に耳抜きが出来ない、などの原因が考えられます。

もし治らない場合、主に①耳あか②中耳炎③急性難聴の3つが考えられます。
①耳あか
耳に水が入った後、耳掃除の後などに生じます。
大きな耳あかが耳の奥に移動して栓をする様になり、耳閉感を生じます。
その状態では自然に治る可能性が低いので、受診して耳あかを取る必要があります。
②中耳炎
鼻水・鼻づまりなど鼻症状がある時に鼻を強くかんだ後などに起こります。
その他飛行機や潜水などによる気圧・水圧の上昇に対して耳抜きが出来ない場合があります。
中耳炎当初は痛みも伴う事が多いです。後述する難聴では痛みを生じません。
③急性難聴
文字通り、急に起こる難聴ですが、これが一番注意を要します。
耳閉感のみであまり難聴を自覚しない場合は低音部のみ聴力が低下している可能性が高いです。
急性低音部難聴は自然に治癒する事が多いと言われており、ストレスや自律神経の乱れなどが原因と考えられます。めまいを伴う事もあり、一旦難聴が治っても、再発する事がしばしばあります。
一方、強い難聴や耳鳴がある場合、突発性難聴の可能性があります。前兆がなく、突然起こります。
原因不明ですが、ウイルス感染や耳の循環不全などが原因と言われております。
なるべく早期の治療が必要となります。出来れば2日以内に治療開始するのが望ましいです。
2週間以上放置すると治療効果が期待出来ません。完治するのが約1/3と言われております。

まとめとして、最重要点を申し上げます。
「耳閉感が自然に治らない場合、2日以内に耳鼻科受診が望ましい」です。

おたふくかぜについて

皆さんこんにちは。院長の久野です。

今回はおたふくかぜについてお話しさせていただきます。
ムンプスウイルスというウイルスによる感染症です。
患者の唾液などから空気もしくは接触により感染し、
感染後2~3週後発症します。

両耳の前方に耳下腺、両あごの下に顎下腺という唾液腺(唾液を出す組織)があり、
耳下腺と顎下腺の両方もしくはどちらか一方が腫れますが、大半は少なくとも耳下腺が腫れます。

感冒症状の後に耳の前が腫れ、周囲でおたふくかぜが流行していれば可能性が高いです。
片側の耳下腺が腫れ、2~3日遅れてもう一方が腫れる事が多いですが、
片側のみで治る場合もあります。
唾液腺が腫れて5日経過し、かつ体調が回復するまで自宅安静が必要です。

ほとんどの場合、後遺症もなく発症1週間程度で治りますが、
まれに高度の難聴(多くは片側で、頻度は0.1~1%程度)を生じ、しかも回復が困難であるため、
おたふくかぜにかかった事がない、もしくは不明な方はワクチンによる予防をお勧めします。

おたふくかぜにかっかた事があるかは血液検査(自費)で確認可能です。

のどの痛みについて

こんにちは、院長の久野裕規です。
最近は一日なかでの寒暖差があり、体調を崩しやすい時期です。
体が冷えないようにして睡眠をとる事をお勧めします。
今回は「のどの痛み」についてお話させて頂きます。
どのような場合に注意を要し、受診すべきかを説明させて頂きます。

かぜ(ウイルスによる鼻やのどの炎症)におけるのどの痛みに鼻水・咳・倦怠感などが伴い、
通常数日で治っていきます。のどの痛みはそれほど強くなく、通常食事をとることが可能です。
しかし、以下に示す①扁桃炎、②扁桃周囲炎、③急性喉頭蓋炎 
になると食事が困難になる事があり、注意が必要です。

①扁桃炎(いわゆる「扁桃腺」の炎症です)
扁桃とは、のどに存在し、ウイルスや細菌などに対して免疫機能を果たします。
扁桃はいくつかの部位に存在しますが、一般的には口蓋垂(いわゆる「のどちんこ」)の
両わきにある楕円~円形の突起物である「口蓋扁桃」を指します。
扁桃炎では扁桃が赤く腫れて・膿が付いて、飲み込みにくくなります。
原因となる細菌として、溶血性連鎖球菌(以下「溶連菌」)が代表的です。
溶連菌は2~3日程度で伝染するため、1日程度の自宅安静が必要です。
抗生物質がよく効きますが、再発する事がしばしばありますので、
しっかり薬を服用する事が重要です。
周囲で溶連菌の流行、家族に高熱(38度以上)・強いのどの痛みの方がいる場合は疑わしいです。
また、扁桃炎を反復している場合、慢性的に細菌が存在しており、
発症時に抗生物質が必要な事が多いです。
その他はウイルスによるものが多く、かぜに準じた対応となります。

②扁桃周囲炎
炎症が扁桃を越えて、周囲に及んだ状態です。
口が開けにくい、のどやくびが腫れて痛い場合に強く疑われます。
この状態になると自然治癒は難しく、抗生物質による治療をしないと更に悪化する可能性があります。
悪化すると扁桃の周囲に膿がたまり(扁桃周囲膿瘍と言います)、
腫れや痛みにより食事困難となります。
通常、腫れた扁桃の周囲を切開して膿を出さないと改善しません。

③急性喉頭蓋炎
喉頭蓋とは、舌の付け根の更に下にある弁のようなもので、
食事が気管に入らないようにする役目を果たしております。
その部位が感染を起こして腫れると、のどの奥が詰まって食事がとりにくくなります。
数時間単位で腫れが急激に悪化し、呼吸困難を来たる可能性がある危険な疾患です。
内科などの他の診療科で口の中を見てもらったが特に異常を指摘されないにも関わらず、
食事が困難な場合、この疾患の可能性が高いので、耳鼻科を受診する必要があります。

【公式サイト】久野耳鼻咽喉科クリニック
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