皆さんこんにちは。院長の久野です。

今回はおたふくかぜについてお話しさせていただきます。
ムンプスウイルスというウイルスによる感染症です。
患者の唾液などから空気もしくは接触により感染し、
感染後2~3週後発症します。

両耳の前方に耳下腺、両あごの下に顎下腺という唾液腺(唾液を出す組織)があり、
耳下腺と顎下腺の両方もしくはどちらか一方が腫れますが、大半は少なくとも耳下腺が腫れます。

感冒症状の後に耳の前が腫れ、周囲でおたふくかぜが流行していれば可能性が高いです。
片側の耳下腺が腫れ、2~3日遅れてもう一方が腫れる事が多いですが、
片側のみで治る場合もあります。
唾液腺が腫れて5日経過し、かつ体調が回復するまで自宅安静が必要です。

ほとんどの場合、後遺症もなく発症1週間程度で治りますが、
まれに高度の難聴(多くは片側で、頻度は0.1~1%程度)を生じ、しかも回復が困難であるため、
おたふくかぜにかかった事がない、もしくは不明な方はワクチンによる予防をお勧めします。

おたふくかぜにかっかた事があるかは血液検査(自費)で確認可能です。