久野耳鼻咽喉科クリニック|日曜診療|カラフルタウン岐阜1F

岐阜県岐阜市のカラフルタウン岐阜にある、久野耳鼻咽喉科クリニックです。 日曜診療、祝日診療を行っています。赤ちゃんからお年寄りまで、気軽にかかれる身近な耳鼻科です。花粉症・慢性鼻炎に対するレーザー治療も行っています。

病気のお話

顔面麻痺

皆さんこんにちは。
今回は顔面麻痺についてお話させて頂きます。

突然眼が閉じにくくなったり、口から水がこぼれるようになったりして発症します。
現在では原因の多くはヘルペスウイルスというウイルス感染という事が分かっております。
その他は外傷性、中耳炎、腫瘍などが原因として挙げられます。

ヘルペスウイルスの中でも①単純へルペスウイルス②水痘帯状疱疹ウイルス(みずぼうそう)が主な原因です。成人の場合、通常小児期に既に感染しており、その後体内に潜伏しております。
疲労やストレスなどで免疫が低下した際にウイルスが再活性して発症します。

自然治癒率は①が約7割ですが、②では約3割と悪くなりますので特に治療が必要です。
②では顔面麻痺以外に耳痛、耳介の発疹、難聴・めまいを生じますが、
麻痺症状のみで区別が付かない場合もあります。

顔面神経にウイルス感染を起こして麻痺を生じますが、発症後数日かけて神経障害が進行します。
早期に治療を開始して、神経障害の進行を抑える事が重要で、発症3日以内の治療が必要です。

主な治療薬はステロイド剤(神経の炎症を抑える)、抗ウイルス薬、ビタミンB12です。
重症(ほとんど又は全く片側の顔面が動かない)でなければ通常半年以内に麻痺が完治しますが、
ご高齢や妊娠中の方、糖尿病などの持病をお持ちの方は治癒率が低下する傾向にあります。


味覚障害

皆さんこんにちは。
今回は味覚障害についてお話させて頂きます。味覚は食事と密接にかかわる重要な感覚です。
もし味覚障害を来すと、食欲低下などを来たし、生活の質が落ちてしまいます。
味覚障害の原因は多種多様ですが、
主な原因として①亜鉛不足、②薬剤の副作用、③嗅覚低下に伴うもの が挙げられます。
①ダイエット・偏食による栄養の偏りや、後述する薬剤の副作用などで生じますが、
通常亜鉛を含んだ薬を服用していきます。即効性はなく、3ヶ月~半年治療を続ける必要があります。
サプリメント摂取や食事療法(特に牡蠣の摂取が有効)をお勧めする事もあります。
②原因となる薬剤は多岐にわたりますが、高血圧の薬・抗生物質・抗がん剤などがあります。
治療として薬剤を中止、又は減量する事が必要になります。
実際に薬剤を中止してみないと原因薬剤と断定出来ませんが、
高血圧などの持病に対する処方薬である事も多く、簡単に休薬出来ない事もあります。
③感冒や副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎によるものが多く、原因となる病気の治療が必要です。
その他の原因として、加齢による口腔乾燥、心理的なもの、鉄欠乏性貧血などがあります。
尚、新型コロナウイルス感染で嗅覚・味覚障害が生じる事がありますが、その他の症状(発熱・倦怠感・咳・呼吸困難など)特に無ければ軽症ですので、まずは自宅待機お願いします。

嗅覚障害

こんにちは、院長の久野です。

今回は嗅覚障害についてお話させて頂きます。
嗅覚障害の主な原因として、①鼻副鼻腔炎によるもの、②感冒後、③頭部外傷後があります。
①は嗅覚障害の約半数を占め、
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)によって鼻腔内が腫れて、
鼻腔上方にある臭いを感じる神経(嗅神経と言います)に臭いが到達せずに嗅覚が低下します。
嗅神経自体、比較的障害が少なく、治療により鼻が通る様になれば、
ほとんどの場合、症状が改善します。
②は嗅覚障害の約2割を占め、感冒が治った後も嗅覚障害が残ります。
ウイルス感染により嗅覚を感じる細胞や神経自体が障害を来しており、
漢方薬などの治療により7割程度の改善します。
③は嗅覚の神経回路自体が冒される為、神経障害が強く、30%程度の改善率に留まります。
その他、近年パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経疾患が発症する前に嗅覚障害が出現する事が判明し、発症を予測する事が可能になってきまた。                      
一般の患者さんにとって、頻度の高い①.②をなるべく治す事が必要になってきます。
2週間程度経過しても嗅覚障害が改善しない場合、当初から全く臭いを感じない場合、は受診の上、結果的に半年程度の長期間の治療を要するかも知れませんが、しっかり治療を受けて下さい。

小児中耳炎とプール

こんにちは、院長の久野です。
プールの時期になり、お子様が病気の際に入っていいか迷う事もあろうかと思います。

中耳炎は多くの場合、感冒により鼻やのどに感染を起こし、
耳管(耳抜きの際に開く管で、鼻の奥と鼓膜の内部をつないでいる)を経由して
鼓膜の中の空間(鼓室といいます)に炎症を生じます。
通常耳に水が入っても、鼓膜が壁となっており、中耳炎を生じません。
しかし、潜水すると鼻の中に細菌やウイルスによる感染を起こし、中耳炎の原因となりえます。

耳が痛い又は閉塞感があるなどの症状があれば中耳炎の疑いがあるため、
潜水を控えて、中耳炎かどうかの診断を受けると良いでしょう。
小さなお子様は潜水せず、水遊び程度だと思いますので、基本的には問題ないと思います。

急性中耳炎は順調にいけば2週間程度で治りますが、
滲出性中耳炎(詳細は2015/7/17ブログ参照)のような慢性化した中耳炎では
治癒するの待っているとプールに入る事が困難になるので、
主治医と相談されるとよいと思います。

ちなみに当クリニックでは、滲出性中耳炎を発病していても潜水希望の方は、
中耳炎悪化の可能性をご了解の上、週1回の潜水は許可しております。
但し、耳痛や発熱がある方は控えた方が良いと考えます。




春の耳鼻科疾患

みなさん、こんにちは。院長の久野です。
今回は春の耳鼻科関連疾患をお話させていただきます。

まずは花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)です。
2008年のデータで日本人の約4割が花粉症(アレルギー性鼻炎自体は約5割)とかなり多いです。
最近気温の上昇もあり、花粉飛散量がかなり増えております。
今シーズンのスギ花粉飛散は例年よりやや多いと言われており、是非外出時マスク着用して下さい。
鼻水・くしゃみ・鼻づまり・眼のかゆみだけでなく、
耳やのど・皮膚のかゆみ、乾いた咳を生じる場合があります。
PM2.5や黄砂などによる大気汚染で症状が悪化します。

続いて感染症です。
アデノウイルスによる感染症が夏にかけて増えてきます。
主に2~5歳児にみられ、高熱・結膜炎(はやり目)・のどの痛みなどを生じます。
溶連菌感染は冬期が多いですが、初夏にかけてしばしばみられます。
主に4歳以上にみられ、強いのどの痛み・高熱・発疹などを生じます。

最後にめまいです。
春になると冬期を終えて気温が上昇し、環境が変化します。
環境の変化やストレスなどにより自律神経の乱れが生じ、立ちくらみの様なめまいなどを生じます。
また、花粉症の悪化により、集中力の低下や頭痛を起こり、
ボーっとする様なめまいを生じる場合があります。

以上大まかな説明になりましたが、参考にしていただけたら幸いです。

【公式サイト】久野耳鼻咽喉科クリニック
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